インビザラインで歯を削ることがある？その理由、メリット、痛みについて解説！

◆スペースを作るため
矯正治療が必要になる場合、その多くは歯を並べるスペースが足りないことが原因になっています。IPRでは１本の歯につき横幅を0.2-0.5ミリ削りますが、それを数本行うことによりある程度のスペースを確保することができます。

◆抜歯を避けるため
歯を並べるスペースが足りない場合、歯を何本か抜いてスペースを作り、そのスペースを利用するという方法が良く行われます。
ですが、場合によってはIPRを行うことで十分なスペースを確保でき、抜歯するのを防げることがあります。

◆見た目を良くするため
歯を並べると歯茎が下がり、歯と歯の間の根元の隙間が目立って「ブラックトライアングル」という状態になることがあります。
ブラックトライアングルができると老けた印象を与えてしまいますし、審美性も落ちてしまいます。そこで、IPRにより歯の側面を削ると、ブラックトライアングルができにくくなり、審美性を損ねないようにすることができます。

◆後戻り防止のため
矯正治療後に起きる問題点として、「後戻り」があります。
歯の側面を削ることで、歯と歯の接触面積が増え、歯がその位置からずれることを防いでくれますので、後戻りを防ぐ効果が期待できます。

IPRは、歯の最表層にある硬いエナメル質の範囲を削ります。歯を削って痛みが出るのはその内部にある象牙質ですので、基本的にIPRで歯を少量削っても痛みを感じることはありません。

また、IPRを行った後もエナメル質は残っている状態ですので、虫歯になりやすくなるなどといったリスクも、歯の寿命を縮めるといったこともありません。
そのため、適切にIPRが行われるのであれば、特にデメリットというのはないと言えるでしょう。ただ、少量とはいえ、歯を削るという処置であるため、歯を全く削りたくない、という方には向かないかもしれません。
いずれにしても、歯を並べるためにはスペースが必要であり、その確保のためには歯を抜くか、歯を削るか、もしくは歯を外側に広げてならべるか、のどれかを選んで行うことになります。

歯を外側に広げれば抜歯も歯を削ることも避けることが可能ですが、歯が出てしまうので見た目的な問題が出るリスクがあります。
そのため、総合的に考えると、IPRは最もバランスが取れている対処法だと言えるでしょう。