慢性的な肩こり、それには歯並びが関係しているかも
肩こりがなかなか治らない、そんなお悩みがある場合、それは歯並びが関係している可能性があります。肩こりの原因はさまざまで、人によっても異なりますが、歯並びやかみ合わせの悪さが原因になっていることもあるのです。今回は歯並びと肩こりの関係についてご紹介し、どのような解決方法があるのかについても見ていきたいと思います。
歯並びと肩こりの関係
歯並びと肩こり、一見関係がなさそうに思われるかもしれませんが、実は深い関係があります。
◆噛む筋肉と周囲の筋肉はつながっている
噛む時に働く筋肉を咀嚼筋(そしゃくきん)と呼びますが、これらは首や肩の筋肉とつながっています。そのため、もし歯並びやかみ合わせに問題があると、体はそれを補おうとして噛もうとするため、咀嚼筋がアンバランスに働き、それが首や肩の筋肉にも影響を及ぼしてコリや痛みとなって現れやすくなります。
◆歯並びやかみ合わせはだんだん崩れてくることがある
歯並びやかみ合わせというのはずっと変わらないわけではなく、たび重なる歯の治療や、歯を抜いた部分の放置など、さまざまな原因により位置が少しずつ変わってくることがあります。
その結果、下あごのおさまる位置がずれてしまい、筋肉に負担がかかって肩こりが生じる原因にもなります。
◆歯並びの悪さが歯ぎしりを招きやすい
歯ぎしりをしていると、非常に強い力で持続的にあごに力がかかるので、筋肉が強く緊張し、肩こりを招きます。
歯ぎしりの主な原因はストレスと言われていますが、歯並びやかみ合わせの悪さによっても起こることがあると考えられています。
歯並びが原因で起こる肩こりはどうやって解決できる?

ですが、歯並びやかみ合わせが原因で起こっている場合には、そのような対処法では改善は難しく、問題が続いてしまう可能性があるでしょう。具体的には次のような方法で問題が解決できる可能性があります。
◆被せ物で歯並びやかみ合わせを整える
ズレてしまった歯並びやかみ合わせを、被せ物をし直すことで整えることが可能です。この方法ならば数回の通院で治療できますが、神経の入っている歯の場合、歯をたくさん削ることで神経を抜かなければならなくなることも多いため、歯の寿命を短くしてしまうリスクがあります。そのため、この方法はすでに神経の入っていない歯やむし歯のある歯、被せ物が入っている場合には向いていると言えるでしょう。
◆矯正治療をする
マウスピース矯正やワイヤー矯正で歯の並びを一つ一つ整えていく方法です。この方法の場合、ゆっくりと歯を動かしていくため、治療期間が2年~2年半程度かかることが多いですが、歯を多く削る、神経を抜くといったことを避けることができます。ただし、歯並びによっては、歯をきれいに並べるために数本抜歯をしなければならなくなることもあります。
しつこい肩こりがある場合、歯科医院に相談したほうがいい場合も

もし慢性的なしつこい肩こりでお困りならば、一度歯並び、かみ合わせについて歯科医師に相談してみるのもよいでしょう。歯並び、かみ合わせの悪さは肩こりだけでなく、歯の健康状態悪化や全身の健康にも影響を及ぼすものですので、そういった意味でも状況によっては治療を検討してみるとよいかもしれません。