八重歯は良くない？八重歯の問題点と治療法
八重歯はかわいらしく見える歯並びではありますが、日本以外ではあまりポジティブなイメージを持たれないことも多く、また、歯の健康面においてもあまり好ましい歯並びとは言えません。今回は八重歯の問題点や治療法についてご紹介します。
八重歯の問題点
八重歯はチャームポイントになることもありますが、叢生（そうせい）と呼ばれる不正咬合の一種です。不正咬合は、歯や体にとって様々な悪影響を及ぶす可能性があります。八重歯を放置していると、いずれ次のような問題を起こす可能性があります。
■虫歯や歯周病にかかりやすくなる
八重歯の部分は歯が重なっており、磨きにくいため、磨き残しがいずれ虫歯や歯周病を引き起こす可能性が高くなります。そして結果的にはそれによって歯を早期に失うリスクが高くなります。
■口内炎ができやすくなる
八重歯で前方に出ている歯は唇に擦れやすく、そこから傷がついて口内炎ができやすくなります。
■顎関節症になるリスクが高くなる
顎の痛みや雑音、口の開きにくさを主症状とする顎関節症は、歯並びの悪さによってリスクが高くなる可能性があります。
■他の歯の寿命を縮めるリスク
八重歯で外側に出ている犬歯は、すべての歯の中で最も長い歯根を持っている歯です。八重歯は、歯を横にずらしたり、擦り合わせたりする際に、支点となるという重要な役割を果たしていますが、八重歯になっているとその働きを果たせないので他の歯に強い負担をかけてしまい、他の歯に大きなダメージを与えてしまうことになります。
八重歯の治療法
■歯列矯正治療
八重歯を治す最良の方法は矯正治療です。八重歯の場合、歯が並ぶ歯列に対して歯が大きすぎるため、小臼歯を抜歯してスペースを作り、並べるという抜歯矯正が行われる可能性が高くなります。具体的な方法としては、ワイヤー矯正、マウスピース矯正を適応症に応じて行います。
■セラミック矯正
矯正治療を行わない場合には、歯を削ってセラミックを被せるセラミック矯正という方法があります。この方法では、歯の位置は変えずに被せ物の形で見た目の改善を図りますが、抜歯、また、削る歯の神経を取る可能性が高い、といった大きな犠牲を払わなければなりません。
歯というのは削ると弱くなってしまいますし、さらに神経を取るとかなり弱ってしまうので、そのリスクはよく考えておかなければなりません。
八重歯を治療する場合、近視眼的に治療費や治療期間のみを比べて選ぶのはお勧めしません。長期的な視点で考えた選択をされることをおすすめします。
