きれいな歯並びが続く人・戻ってしまう人の違いとは?その違いは「舌の位置」にあった!
矯正治療を終えて、理想の歯並びを手に入れた瞬間はとても嬉しいものです。
しかし、その後何年経っても美しい歯並びをキープできる方がいる一方で、「せっかく矯正したのに、また歯並びが乱れてしまった」という方がいらっしゃるのも事実です。
この違いはいったい何から生まれるのでしょうか?
実は、その大きな鍵を握っているものの一つに「舌の位置」があります。
今回は、歯並びの安定に舌や口のまわりの筋肉がどのように関わっているのか、そして矯正治療の効果を高め、きれいな歯並びを長く保つために意識していただきたいことについてご紹介します。
現在矯正中の方、これから矯正を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
歯は「筋肉のバランス」の中で位置が決まっている

ですが、実際には歯並びを決める要素はそれだけではありません。
歯並びは、外側からは唇や頬の筋肉、内側からは舌の力によって、バランスの取れた場所に作られるものなのです。
◆歯を動かしているのは矯正装置だけではない
矯正治療中は、ワイヤーやマウスピースの力によって歯が動き、理想的な形に近づいていきます。しかし治療が終わって装置を外した後は、装置による力がかからなくなるため、日々無意識に働いている舌や唇、頬の筋肉の力の影響を大きく受けることになります。
もしもこの力のバランスが崩れていると、どれだけ矯正治療で丁寧に歯を並べても、時間とともに元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起こりやすくなります。
◆特に影響の大きい「舌」
舌は思っている以上に大きな力を持つ筋肉です。たとえば、安静にしているときの舌の位置や、飲み込むときの舌の使い方のクセが、歯並びに日常的に影響を与え続けています。
舌の正しい位置、意識したことはありますか?
実は、舌には「正しい位置」というものがあるのですが、この位置にない人はとても多いのが現状です。
◆スポットポジション
安静時の舌の理想的な位置は、上あごの前歯の少し後ろにある膨らみ部分(スポットと呼ばれる場所)に舌先が軽く触れている状態です。舌全体もそっと上あごに吸い付くような形が理想とされます。
こんな癖はありませんか
・舌の先が下の前歯の裏や、上下の歯の間にある
・話すときや飲み込むときに舌が前歯を押している
・普段から口がぽかんと開いていることが多い
・口呼吸になっている
これらは「舌癖(ぜつへき)」と呼ばれる状態で、前歯が押し出される、すきっ歯になる、受け口や出っ歯の一因になるなど、歯並びにさまざまな影響を及ぼすことが知られています。
舌癖・口呼吸が歯並びに与える影響
◆前歯の突出やすきっ歯の原因に
飲み込むたびに舌で前歯を押す癖があると、その小さな力が長期間積み重なることで、少しずつ前歯が前方に押し出されたり、隙間ができたりすることがあります。矯正治療でせっかく整えた歯並びも、この癖が残っていると押し戻されてしまう可能性があります。
◆口呼吸がもたらすお口周りの筋力低下
口呼吸が習慣になっていると、唇を閉じる力が弱まり、お口周りの筋肉全体のバランスが崩れやすくなります。すると、舌が正しい位置に収まりにくくなり、歯並びへの負担がさらに大きくなるという悪循環が生まれることがあります。
矯正治療の効果を高め、後戻りを防ぐためにできること
◆口腔筋機能療法(MFT)という選択肢
舌や唇、頬の筋肉の使い方を見直し、正しい位置や動かし方を身につけていくトレーニングを「口腔筋機能療法(MFT)」と呼びます。
舌を正しいスポットの位置に収める練習や、口唇をしっかり閉じる練習などを継続することで、矯正治療の効果を高めるとともに、後戻りのリスクを減らすことが期待できます。
◆リテーナーとMFTを同時に行うことが大事
矯正治療後に用いるリテーナー(保定装置)は、歯を物理的に支えることで後戻りを防ぐ役割を担っています。一方、MFTは、後戻りの根本原因になりうる舌や筋肉の癖そのものにアプローチするものです。どちらか一方だけでなく、両方に取り組むことで、より確実に美しい歯並びを長期間キープしやすくなります。
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◆自己流のケアはしない
歯並びが気になると、ご自身で歯に力をかけて動かそうとしたり、間違った方法で舌のトレーニングを試みたりする方もいらっしゃいます。しかし、正しい知識なく行うと、かえって歯並びやかみ合わせを悪化させてしまう危険性もありますので、必ず歯科での指導の下に行いましょう。
まとめ

矯正治療による効果を最大限に発揮させ、持続させるためには、装置による矯正治療だけではなく、日頃から「舌が正しい位置に収まっているか」、「口呼吸になっていないか」を意識し、担当歯科医師の指導のもと、必要に応じて口腔筋機能療法(MFT)を取り入れていくようにしましょう。




















